災禍

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「変身!」   ヒーローになる為の言葉を叫ぶと、猛の体は光に包まれた。 余りにも眩しく、男の子は目を瞑る。 猛を包んでいた光が徐々に弱くなり、視界が戻る。   立っていたのは漆黒。 グリフォンと同じく黒しかなく、目と思われる部分だけが赤い。 手足は禍々しく太く、尖り、ボディは堅い鎧のように質量がある。 そのシルエット消してヒーローではない。 むしろ悪魔的である。   丁度、吹き飛ばされた怪人が起きあがった。 「ググ…オ前ハ何者ダ。」   「………」 「答エロ。オ前ハ何者ダ。ナゼ邪魔ヲスル!」 怪人は叫ぶ。 しかし 「うるせぇよ。」   一閃。 怪人はまたもや吹き飛ばされた。 「こちとら寝起きなんだ。あまり騒ぐんじゃねぇよ。」   変身した猛は街灯を引き抜いて、怪人に叩きつけた。
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