憧れの代償

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じっと見つめるシーン。 それは災禍が男の子に歩み寄る所。 (サイカ…貴方は何故、男の子を助けたの?本来なら一般人なんて無視して戦いを楽しむはず…) (まして、仇を取ってやるなんて言い方…サイカ、貴方は何がしたいの?)   答えは出ず、カトリーヌは司令室を後にした。 先程の戦闘動画が録画されたDVDを持って。   一方、昨日猛が寝ていた病室の様な部屋で、猛はまだ気を失っている。 狐は、ベッド脇にある椅子に腰掛け煙草を吸っていた。 「………」 「すまん…」 ボソリと、無意識に出た謝罪。 狐は何を思って呟いたのか。   「恨まれるだろうなぁ…」 その時、部屋の扉が開いた。 「後悔してる?」 カトリーヌの問いに 「してないさ。やるべき事を見つけて、それをやり遂げる。猛君は恨むだろうが、仕方ないしな。」   「…お前はどうなんだ?」 「分からない…これが正しかったのか。もしかしたら他に方法が在ったかもしれない。でも、後戻りは出来ないもの。」 「そうだな。もう後には引けないもんなぁ。」
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