14人が本棚に入れています
本棚に追加
じっと見つめるシーン。
それは災禍が男の子に歩み寄る所。
(サイカ…貴方は何故、男の子を助けたの?本来なら一般人なんて無視して戦いを楽しむはず…)
(まして、仇を取ってやるなんて言い方…サイカ、貴方は何がしたいの?)
答えは出ず、カトリーヌは司令室を後にした。
先程の戦闘動画が録画されたDVDを持って。
一方、昨日猛が寝ていた病室の様な部屋で、猛はまだ気を失っている。
狐は、ベッド脇にある椅子に腰掛け煙草を吸っていた。
「………」
「すまん…」
ボソリと、無意識に出た謝罪。
狐は何を思って呟いたのか。
「恨まれるだろうなぁ…」
その時、部屋の扉が開いた。
「後悔してる?」
カトリーヌの問いに
「してないさ。やるべき事を見つけて、それをやり遂げる。猛君は恨むだろうが、仕方ないしな。」
「…お前はどうなんだ?」
「分からない…これが正しかったのか。もしかしたら他に方法が在ったかもしれない。でも、後戻りは出来ないもの。」
「そうだな。もう後には引けないもんなぁ。」
最初のコメントを投稿しよう!