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帰り道、猛はカトリーヌと歩いていた。
なんでも、カトリーヌは委員長だから猛の事を面倒見るようにと西村に言われたらしい。
「と、ゆー訳で、タケル。なんでダブッたのよ?」
「何が、と、ゆー訳なのか分からないんだけど…まぁ良いや。」
いきなり話を振られ、戸惑いながらも語る。
「両親が死んだんだよ。で、なんか生きる気力が無くなって引きこもった。別に面白くも何ともない話だよ。」
淡々と喋り、猛は呟く。
「殺されたんだよ。僕の両親は。」
「殺された?」
聞こえないだろうと思っていた猛は焦った。
「あっ…うん。殺されたんだよ。犯人はまだ捕まってないんだ。」
カトリーヌは何故かその話に食いついてきた。
「人を殺して逃げ切るなんて並大抵な事じゃないわ。犯人は一体、何者なのかしら…」
「…人じゃ無いかも知れない。」
「え?」
猛の呟きにカトリーヌは聞き返した。
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