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男1:
「俺、見たんだよッ!!!」
男2:
「うるせーな。
それしか話題ねーのか?」
散々、男1の話を聞かされた男2は、うんざりといった感じに食べ終えた竹串を、皿の上に乱暴に投げ入れた。
男3:
「何の話なんだよ?」
男1:
「ついさっきなんだがよ…」
話に食いついて来た男3に、自慢げに話を切り出した。
男1:
「絶世の美女を見たんだ!」
なんだ女の話かと、聞き耳を立てていた土方は、乱暴に竹串から団子をもぎ取った。
男1:
「雪肌の様に真っ白で、髪は絹糸の様に美しいく、目なんかビードロみたいにキラキラ輝いていたんだぜ!?」
男3:
「確かに…、想像する限りは絶世の美女だな」
男2:
「嘘に決まってるだろ」
男1:
「嘘じゃねーよ!
変な着物着てたし、何より足!
その女、膝上まで生足出してたんだぜ!?」
男3:
「あー、それ言わねー方が話に信憑性あったぞ」
結局、男1が見たという絶世の美女話は、二人には信じてもらえなかった。
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