―クラス替えを所望すッ!!

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正直、幸音とは腐れ縁みたいなもんだ………。 ただ、俺に不幸な事が起こる場所に、高確率で居るという謎もある……。 「あんたに用が、あるわけじゃないの……。 あんたはついでよ、つ・い・で!!」 そんな力いっぱい、ついでって言わなくても………。 幸音は、そう言って友達の所に行ってしまった。 ホントについでだったんだ…………。 べ、別に悲しくなんかないやい!!! ああ……眼から聖水が……。 俺が泣いているのを見て、ハァハァと、息を荒げてる奴がいる………。 き、キモい……!! 女運が無い所か、男に好かれるとは……。 なんかあいつ【ムッシュかまやつ】みたいな顔してるし……。 ムッシュは、俺から視線を逸らそうとしない。 一体俺が、何をしたっていうんだ!! 神は何故俺を嫌う!!! 「お!! 幸也じゃん!!」 後ろから声が聞こえた。 振り返ると、そこには、 なんだ只の粕か………。 「おい、今めっちゃ失礼な事、思ったろ!? な!? 思ったよな!?」 今騒いでる粕……基、磯部 健太(イソベケンタ) 一応、中学生から同じクラスだった。 コイツまで同じクラスとは、どんな因果だよ……つか陰謀なんじゃないか? 実際、コイツが持ってきたトラブルに巻き込まれる事は、しょっちゅうだった。 ホントにクラス替えてほしいな……。 「それより、幸音ちゃんも同じクラスかあ……ハァハァ……」 息を荒げる粕。 息を荒げるムッシュ。 110番を押す俺。 「冗談だよ冗談!! 俺に限ってそんな事は!!」 説得力ねぇよ粕。 ていうか、ムッシュいつまでこっち見てんだよ!!
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