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まあ、この際ムッシュはほっとこう……。
「つか第一、幸音なんてやめとけよ。口は悪いし、すぐ暴力振るうし、性格ブス…………。」
ああ……目の前に、鬼がいらっしゃる………。
顔は笑ってるが、目は笑ってない……。
いやあ、もっと人生楽しみたかったなあ……。
彼女も作りたかったなあ……。
お母さん、お父さん……親孝行できなくてごめんよ♪
「幸ぃ♪私がなんだってぇ?」
「凄い可愛いよ♪幸音♪」
魔王幸音が居たので、俺は褒めて最大まで上り詰めた怒りのゲージを、ダウンさせるという作戦に講じてみました。
コイツが暴れたら、俺は只の肉の塊になってしまう。
「んー♪あんたに可愛いって言われてもねぇ♪」
うッ……我慢だ我慢……。
俺は心の広い人間だからね。
「まあ♪幸があんまり冴えないから? 私の可愛いさが際立つ訳だけど?」
我慢……我慢だ……耐えるんだ俺……我慢我慢。
「あんたがどうしても、結婚出来なかったら、ペットくらいにはしてあげる♪」
ブチッ
このアマァ……!!
人が下手にでてりゃ、調子こきやがってぇ!!!
俺の怒りのリミッターがついに外れた。
「いやあ♪どんなに可愛いくても、性格ブスじゃなぁ♪
誰も結婚なんてしてくれないよなあ♪」
ハッハッハ!!!
言ってやったぞ♪
ざまあみろ!!幸音めッ!!
いつも言われっぱなしのおれじゃねぇんだよ!!!
グフッ!!!
幸音の強烈な蹴りが、俺の脇腹(爪先で)に入った。
俺は、後悔していない……。
言うことは言った。
沸々と沸いていた、怒りはなくなったが………。
だが男としての、何かが壊れた……。
「ふん。幸の分際で、私に喧嘩うるなんて、100×10年早いのよ♪」
チッ…粕野郎が笑ってやがる……。
ムッシュ……倒れる俺を見て、興奮するのやめろ……。
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