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ある程度、幸音と雑談してると、担任が教室に入って来た。
あ!!死体(健太)が起き上がって、自分の席に座った。
なんか、あいつホントに死んでたみたいだったな。
ちなみに、幸音が隣の席で、健太が前だった。
なんでこんな近いんだよ。
「えー…今日から、あなた達の担任になる葉本 紅葉(ハモト モミジ)よ♪」
これまた随分、美人な人が担任になったな……。
栗色のロングヘアーで、毛先を緩く巻いている。
綺麗なレッドブラウンで、少し垂れ目気味だ。
身体は出るとこ出て、へっこんでる所は綺麗なクビレがある。
ええなあ……。
「幸……何鼻の下伸ばしてんのかな♪」
幸音が、どす黒いオーラで詰めよって来た。
正直怖いッス。
実際、俺の女運のなさは、幸音のせいもある。
「そこ!!私が話してるのに、イチャイチャすんな!!」
葉本先生!?
これを、どう見てイチャイチャしてるように見えるんですか!!?
外道女に、どす黒いオーラで迫られてるんですよ!?
「先生?今俺達がイチャイチャしてるように、見えました?」
「ええ♪その後何をしようとしてるかまで、わかるわ♪ああ…☆たまんないわぁ♪」
まずい。この先生危険だ。
教卓で、自身を抱きしめて、ういんういんと、体を振る葉本先生……。
ああ……。この人変態か……。
そもそも幸音がなんで怒ってるのかがわからない。
奇っ怪な動きを続ける先生を余所に、幸音の機嫌を善かに直すか悩む俺……。
こうしてる間も、不快そうに視線を向けてくる幸音。
一体どうすれば。
…………仕方ない。
奥の手だな。
「今日一日は、お前の言うこと何でも聞いてやるよ」
そう、これが奥の手……。
この手はあまり使いたくなかったんだよ……。
すると一瞬、幸音の眉がピクッと動いた。
これは、脈ありかな?
まさか一日奴隷!?
と、葉本先生の発言は聞かなかった事にしよう……。
幸音は、しばらく悩んでいたが、納得してくれたのか、顔が綻んでいた。
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