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「さて!りおも起きたことだし、俺らは帰るな」
「えっ!?」
翔兄の突然の言葉に、あたしは思わず大声をあげた。
「もう帰るの?」
ずいぶん急な話だ。
来た時も急だったけれど。
「ん。りおの元気な姿も見れたし。目的は果たしたからな」
ぽかんとするあたしをしり目に、翔兄はさくさくと帰り支度を整えている。
「ほれ、浩斗。お前も準備しろ」
「はいはい」
ヒロ兄は驚いた様子もなく、翔兄の言葉に従う。
そして、あっという間に2人は帰る用意を終わらせてしまった。
駅まで送るという申し出は断られたため、せめてもと玄関まで一緒におりる。
「もっとゆっくりしていってもいいのに……」
まだ、この急な帰宅に不満のあるあたしは、拗ねたように呟いてみた。
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