ブラザーズ!

105/122
前へ
/289ページ
次へ
「……なっ、なんでいるんですか!?」 ようやく出た言葉。 帰るのは夜だと言っていたのに。 「いちゃ悪いか。ここは俺んちだぞ」 あたしの質問に、先生は肩をすくめた。 そ、それはそうなんだけど。 そういう意味じゃなくて! 「や、……そうなんですけど、違くて、だって昨日は……」 「お前、兄さんたちはもう帰ったのか?」 あたしの言葉を無視して、先生は部屋を覗き込むようにひょいと顎を上げた。 「え?あ、はい。朝一で帰りましたけど……」 「ふうん」 って、そうじゃなくて! 話を戻そうとまた口を開いた、その時。 ピー! 耳に障るかん高い音が部屋の中から鳴り響いた。
/289ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14770人が本棚に入れています
本棚に追加