ブラザーズ!

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「ごちそうさま」 先生が食べ終わった。 まだ食べかけのあたしは焦って残りのオムライスを詰め込む。 「そんな急いで食べなくても」 先生は苦笑い。 だって、食べ終わったら先生、さっさと部屋に戻っちゃわないか心配なんだもん。 「へんへ、ほほはほは?」 「あ?」 あまりに詰め込み過ぎて、うまく喋ることができない。 「……んぐっ……はあ。先生、この後は?」 あたしは必死で飲み込んで、言い直した。 「あー、ちょっと、仕事」 「えーっ」 がっかりした様子を隠すことなく、あたしは眉間にシワを寄せた。 せっかく、ゆっくり過ごせると思っていたのに。
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