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「そうと決まれば、さっ!先生。早くお部屋戻って仕事してください!」
明日の為にも!
あたしはせかすように、先生の隣に走り寄り腕を引っ張った。
「お、おい」
無理やり立ち上がらせれば、先生は少し慌てた様子。
ちょっと乱暴だったかもしれないけど、そのくらいあたし、浮かれていた。
明日が楽しみで楽しみで。
「……ったく。ほんとに分かりやすいヤツだよな」
ため息をつきながらポツリと先生が呟いた。
皮肉めいた言い方だけれど、今のあたしはそんなの全然気にならない。
ニヘッと笑って先生を見上げれば、先生は諦めたように、あたしに引っ張られるままリビングを後にした。
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