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余裕な態度の先生に、あたしばかりが溺れている。
ああ。
やっぱりあたしの方が、絶対、先生を好き。
悔しい。
――でも、今に見ててよ先生。
その余裕ぶっこいたニヤニヤ顔。
そんな顔していられなくなるくらい、あたしを好きになってもらうんだから。
今度は先生が、あたしに溺れればいい。
そうなればいい。
そのために、あたし、もっともっと頑張るんだからね。
「……覚悟してくださいね」
思わず口をついて出た。
先生は「ん?」と首を傾げたけれど、あたしは知らんぷり。
「じゃ、先生、また明日」
まだ不思議そうな顔をする先生を残して、あたしは自分の部屋のドアを開けた。
――END――
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