バック・トゥ・ザ・クリスマス

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――パタン。 扉を閉めた途端、壁にもたれかかりながら、ずるずるとその場に座り込む。 何、口走ってんだ、俺は。 つい今しがた、結城に向けて発した自分の言葉を思い出し、恥ずかしさで頭を抱え込んだ。 『俺も好きだよ』とか……クサいだろ。 キザ過ぎるだろ。 「かー……鳥肌立つわ」 ぶるるっと身震いが起きる。 普段なら、絶対言わない、あんなこと。 口が滑った。 できることなら時間を戻したい、とまで思うのに――。 「……ふ」 気を抜くとほころぶ口元を、慌てて引き締める。 しかしすぐまた、俺の口元は俺の意に反して緩み始める。 ……そんなに嬉しいのか、俺は。 結城とこうなれたことが。
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