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「おはよ、イワやん。またゲームしてて寝坊したの?」
そう言って来たのは前の席の一橋 直行私の良き理解者で大親友だ。
「続きが気になっちゃってさ~…でも間に合って良かった」
「イワやんは遅刻常習犯だからね~」
いっちゃんはゲラゲラ笑いながら言った。そんな彼にちょっとした怒りを覚えたが朝から全力疾走したせいで怒る気力もない。その時、先生が教室に入って来た。
「はい、みんな席についてー! 今日からクラスに仲間が一人増えます」
先生がドアに向かって入りなさい、と言って転校生が教室に入って来る。その瞬間、心臓のあたりがどくん、と大きな音を立てたのがわかった。それは先程廊下を全力疾走していた時の比にならない位のものだった。
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