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校庭にそれなりの人数が集まり、試合が開始された。
ボールをしっかり受け止め投げ返したり、上手く逃げ回ったりと、試合はどんどん白熱していく。
そして、森口君が投げたボールが私に向かって放たれた。受け止められそうにないと判断してギリギリでそれを避ける。
そこまでは良かったのに、ボールを躱した瞬間バランスを崩して私は見事にすっ転んだ。
「いてて……」
「ごめん! 大丈夫!?」
そう言いながら森口君が駆け寄ってきた。私は、心配を掛けないようにすぐに立ち上がって笑いながら答えた。
「うん。大丈夫!」
大事にならないようにそう言ったけれど、転んだ時に膝を擦りむいてしまい血が出ていた。そして地味に痛い。
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