桜の季節

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AM6:45 住宅街の中からいくつかの目覚まし音が聞こえる。 その一つが将矢の家の物だ。 『ジジジジジジジ』 「うっ…」 ――――カチッ―――― 「ふにゃー」 将矢は、目覚ましを消して2度寝をした。 ダッダッダッダッダッダッ ーガチャー 誰かが階段をかけ上がり、ドアを開けた。 母親、梢である。 「起きなさい!!」 「ううっ…勝手に入ってくんなよなぁ。」 眠たい目を擦りながら将矢が言った。 「今日から部活の朝練見学行くんじゃ無かったのね!?」 梢の言葉に 「ああ!!だった!!」と叫びながら布団から跳び跳ねた。 将矢は急いで着替え、朝食を食べて家を出た。 「いってきまーす」 しばらく歩くと後ろからバイクの排気音が聞こえ 「ブォンブォンババババー」 将矢の隣に止まった。 将矢がその顔を見て 「洋介!!」と叫んだ。 「おう!お疲れ!」 そう答えた少年は、稲嶺洋介 高校受験はせずに就職した同級で将矢の幼なじみである。 金髪のリーゼントに真っ赤なジャージどっからみてもヤンキーだ。 将矢が「それどうしたんだよ!?免許は!?」 「無免だよ?これは先輩から下ろしてもらった☆ GS400E夜路死苦!!」 「無免なの?」 将矢が少しひきつった顔で言ったその時後ろから声がした。 「あー!!おはよう~」 「ん?」 二人が後ろを振り向くとミニスカート、ルーズソックス、ケバイメイクのギャルで二人の幼なじみ松永夏美が立っていた。 「おう!夏美じゃん。」 洋介が言った。 「…なんかまた派手になってない?」 将矢が言うと。 「う~ん。ピアスの穴増やしたからかな?」 夏美が考る人の真似をして言った。 「面白くないから。」 二人が言った。 「…」 三人は、久しぶりに会ったため話こんだ。 周りから見れば秀才、ヤンキー、ギャルと可笑しな組み合わせな三人の話を止めたのは、将矢である。 「あ!部活の見学!」 洋介「部活?空手のか?」 「そうだよ!」 と将矢が言うと洋介が「よしっ!乗れ!夏美もだ!」 といい夏美はすんなり乗り将矢は、 「三人乗り!?」 と驚いた顔で言った。 「おう!サンケツで行くぞ!夏美は聖蘭の隣の馬鹿高校だよな?」 と言うと夏美が洋介の頭を叩き 「馬鹿校って言うな!明南高校!!」 と怒りながら言った。 「わりぃわりぃ。ほないくぞ~!」 『死んだな俺』
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