桜の季節

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 三人を乗せた単車は、スイスイ車を横切って行き交差点に差し掛かったとき 「おい!ここから大通りになるから、公園通って行くからよ!しっかり捕まっとけよ!」 と洋介がいい。 二人は、自分をしっかり固定した。 「危ないよ!」 将矢が言うと夏美が 「でも見て!桜が綺麗だよ!」 と言った。 満開の桜が公園を埋めつくしていた。 「本当だな。」 将矢が言うと 「この桜から俺達の一歩が始まるんだぜ。」 と言う洋介にたいし。 「無免がよく言うよなぁ」 と将矢が突っ込んだ。 「あっ…まっ良いじゃねぇか。」 洋介が苦笑いしながら言った。 「でも、洋介も寿司屋頑張ってな。」 「そうそう。今度将ちゃんと二人で食べに行くからね。」 「おう。」 照れながら洋介が言った。 「なんで俺が夏美と行くんだよ!?」 と将矢も照れながら言った。 「未来の嫁にそんな事言っいいの?」 夏美が言うと洋介が 「おい!お花見ゎここまで、一気に飛ばすぞ!」 「ひぃ~」 飛ばしに飛ばし、学校の近くのスーパーの裏路地に二人を降ろした。 「ここいらで下ろしとかねえと学校にバレたらお前達がマズイからな… まぁ…将矢は学ランだし夏美はそこまで制服着崩してちゃわかんねぇし、夏美とこは悪い連中ばかりだからバレても適当に流せるだろう。」 「バレるとかじゃなくて……まっ、いっか…じゃあな!」 「おう」 「ババババァバァバァ~」 二人は、学校へ向かって歩き出した。 話をしながら歩いていると、いつのまにか聖蘭、明南、緑山の生徒達で賑わう通学路へ出た。 すると珍しい物を見るように周りの視線が二人に向けられた。 「ねぇねぇあの二人聖蘭と明南じゃない?」 「本当だ。なんで一緒にいるのかな?聖校と明校が一緒にって…付き合ってるなんて絶対ないでしょ?」 「そうよねぇ、うちの学校ですら100の内5人位しか付き合いないもんねぇ。」 「県トップと落ちこぼれ校じゃねぇ…」 緑山の生徒達の話声が聴こえてくる… 「…」 夏美が今にも泣きそうな顔で下を見た。 「気にすんなよ!」 将矢は"ポン"と夏美の肩を叩き笑った。 夏美も笑顔で返した。 「じゃっ俺行くから。」 将矢は、手を降りながら校舎に入った。 「あ~あこんな早く来ても暇なのになぁ~。」 夏美もボソボソって言いながら自分の学校に入った。
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