桜の季節

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将矢は校舎に入り直ぐに武道館に行った。 『…空手部、道場と違って今度は、学校の期待も背負う…頑張らなきゃ。』 将矢がそう自分に言い聞かせた時 「おい!」 誰かが後ろから声を掛けた。 「貴方は!…おはようございます。」 将矢は顔を見るなり頭を下げた。 「おはよう」 声を掛けたのは、 空手部主将 3年A組 佐野 豊 全国優勝歴一回 県大会優勝歴3回の空手 のエリートにして東大文Iの合格A判定と言うエリート中のエリートである。 「金山将矢だな?噂は聞いている。是非空手部に入ってくれないか?」 豊の言葉に 「はい!そのつもりです。」 将矢が答た。 将矢は豊に案内され中に入った。 練習を一通り見て、最後のストレッチを一緒にして教室へ向かった。 途中担任の先生西川が将矢を呼び止めた。 「なんですか?西川先生。」 「金山…お前、学校に明南高校の女子生徒と来たそうだな?」 西川ゎ将矢に質問してきた。 「はい…」 将矢は、答えた。 「君は、有名なんだよ?空手と学力もこの学校でもトップ10には軽く入る…彼女は作るなと言わないが…相手は選べ。」 西川が言った。 「彼女ではありません…でも昔から仲がよくて僕の大切な友達なのです。 …失礼します」 将矢は階段を登った。 「おい…」 西川は呼び止めたが将矢は聴こえないふりをした。 その頃洋介は、船で釣りをしていた…。 「おい!洋介!後二匹穴子を釣るんだ!」 板前の親方、鉄だ。 「はい!!親方!」 『なんでわざわざ釣りをするんだよ…市場で買えば良いじゃねぇかよ…』 と思いつつも真剣な眼差しで海を見つめた。穴子も二匹釣れた所で港に戻り、コーヒーと煙草で休憩を入れて店の"島田屋"に行き 仕込みに取りかかった。 ―ブッブッブー― 洋介の携帯のバイブがなった。 「ん?すいません親方少し出てきていいっすか?」 洋介が言うと鉄は頷き、早く帰って来いよと言った。 洋介は外に出て電話を取った。 洋介「お疲れ様です。」 ???[ああ…] 洋介「どうしたんですか?池田さん…」 洋介の先輩である。 池田「あ!?お前よぉ…何今村さんの"GS"貰ったんだってな…」 洋介「はい…」 池田「あれはよぅ…俺が先に狙ってたんだよ!!50万積んでも譲ってくれなかったんだぞ!?それを貰っただぁ?ふざけんなよ!!」 洋介「池田さんには、"XJ"があるじゃないですか!?」 池田「あぁ?ふざけたガキだ…後で西公園に来い…」
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