桜の季節

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洋介「…はい」 池田「まぁ…俺もガキじゃない…おめぇの仕事が終わるまで待ってやるよ。 ただし…10万持ってくるか…単車をよこすかの選択つきの条件でな。」 ―パッパッ…プープー― 「くそっ!! あんにゃろう…」 洋介はそのまま仕事へ戻った。  将矢の方は、学校の授業が全て終了し…入部書を顧問の先生に提出して、部活の見学に行った。  やがて部活も終わり携帯を見ると、夏美から【メール】が届いていた。 《今日洋介の店行かない?😍 お金〓ないなら割勘でもいいぜ😍💓西公園で待ってるにゃ😃✨》 『行って見るか…』 そう思い西公園に着くとシーンとした雰囲気の中にポツンと夏美がいた。 「遅いよ。もう8時だよ?」 「ごめんごめん。」 「まっ…しょうがないか…行こうか?」 夏美がそう言ったとき静まりかえった公園にバイクの排気音が聞こえた。 ―コンコンコォーンー 「!!」 「将ちゃん!!あいつら…魔痢不亜娜(マリファナ)の連中だよ!!」 「マリファナ?まだ8時なのになんでこんな公園に…」 「見つからない内に行こうよ!!連中なにするか分からないよ?」 夏美はそう言うと将矢の手を掴み走りだした。 夏美が焦るのもしょうがなかった… マリファナと言うこの暴走族は、障害、窃盗、恐喝、シンナーとなんでもする連中だった。 しばらく走ると夏美が息を切らしながら 「はぁ、はぁ、ここまで来れば安心だね…」 「そうだね。」 将矢がニッコリ笑って答えると 「さすがに…体力あるね。」 と夏美は感心した顔で言った。 しばらく歩いて店の前まで来た 店の扉を将矢が開けると同時に店内から従業員の歓迎の挨拶が聞こえた。 「へい!いらっしゃい!」 一人の着物姿の女性が来て 「いらっしゃいませ。お二人様でしょうか?」 と訪ねてきた。 夏美は、少し顔を赤くして。 「はい、あの…カウンター空いてますか?」 と聞いた。 「はい、空いてますよ、ご案内致します。」 と親切に二人を案内した。 店内を見渡すといくつか大きな水槽があり、真鯛や伊勢海老、カワハギと沢山の高級魚が泳いでいた。 カウンターを見ると丁度二名席分空いていて目の前は、厨房で隣に大きな水槽があった。 カウンターに座ると洗い場で帽子から金色の髪が出てる少年が必死に皿を洗う姿が見えた。
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