任せてトゥデイ

2/7
7人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
 重い。なぜだろう? 寒さも引き、掛け布団を薄くしたのだが、昨日よりも布団が重い。 「鞘、刄のテント張ってる」 「峰、オレにも見せろよ!」 「刄のテントはオレが貰う」  ああ、今日から高校か。だからこいつら朝から盛んなんだな。 「鞘、峰、お前ら退けろ」  俺は近くにいる方の背中を揺さぶり、退けさせようとする。 「「お早う、オレの嫁」」  満面の笑みで言う二人。 「俺が男だ。この本原刄【モトハラ ヤイバ】が男で、お前ら姉妹は女! 嫁は取れないんだよ!」  この二人は、姉妹で一人称がオレ。数少ない違いは、姉の鞘は赤髪のショートヘアで少し熱い性格に対して、妹の峰は蒼髪のショートヘアでクールな性格だ。 「てゆうか、早く退けろって言ってんだろ」 「「萌えた?」」  そしてこいつらは、趣味で身に付けたオタ知識で俺を誘惑してくる。だからだろう。今日も二次元の王道じみた朝から始まった。  そして、会う度に萌えたかどうか確認してくる。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!