任せてトゥデイ

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 俺と峰がクラスに入ると、知らない奴がたくさんいる。そりゃあ、そうだ。俺達三人は、親の都合で高校からは前まで通っていた滋賀の中学から、この東京の村正高校に通っているのだ。  と言っても、親の都合は俺だけ。寝屋川姉妹は、俺が通うと聞いて双子は受験した。  だから、寝屋川姉妹はウチに住み着いている。あれ? 言ってなかったっけ? 「残念だね。オレと席が離れてる」 「でも、鞘よりは有利だとか考えてんだろ?」 「ゲラゲラ」  峰は、無表情でゲラゲラと言っている。前までは、ニヤニヤだった気がする。 「まあ、俺の斜め前だろ?」 「通路を挟んで斜め前に意味はない。せめてオレを見ていて欲しい」  ちなみに、俺は窓側から二列目の最後尾で、峰は三列目の後ろから二番目だ。  席に座ると、隣にはすでに女の子が座っていた。長い銀髪を一纏めにしたポニーテール。金色の瞳は、ギラギラと光っているように見える。 「……よろしく。私、四月朔日なた【ワタヌキ ナタ】」 「俺は本原刃。よろしくな!」  俺が四月朔日さんと仲良くしていることを、よく思わない奴がいる。もちろん峰のことだ。  そして担任が来て、講堂に移動するように指示を出す。担任は、かっこいい印象のある茶髪にセミロングの女性だ。 「行こう。入学式始まっちゃうよ」 「ああ、そうだな」  俺と峰の二人は、クラスメート達に流されるように講堂に向かう。
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