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「…貴様等、まだ残っていたのか」
生徒達が残っている事自体を不服そうにぼやくこの教師は、
生徒会第一顧問(一応)の皇四鬼(スメラギシキ、通称・シキティー)だ。
「あ、シキティお疲れ様。
すんません、居残り申請書に書いた時刻より掛かりそうなんで延長お願いします」
ダルそうに肘を机に着いたまま誉が挙手して言うと、四鬼は仏頂面で一言。
「却 下 だ 。」
と、憮然とした口調で跳ねのけた。
「何故に!?全然終わんないですけど!!」
思わず絶叫した仁王に向かい、四鬼は掛けていた眼鏡を外しながら答えた。
「申請は午後六時まで、だっただろうが。
今現在時刻が何時か貴様等は時計を確認していないのか?」
「時計?」
言われて役員達が顔を上げると、室内の壁掛け時計はタイミング良く午後七時の鐘を鳴らす。
「あ…そうか。
確か申請変更は予定時刻の10分前まで、でしたね」
頭を掻きながら三好が気まずそうに言うと、携帯を取り出し何かを確認している。
「…マズイ、そう言えば今日8時からバイト入ってたんだった」
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