17人が本棚に入れています
本棚に追加
ざわつく室内を一瞥しながら、誉が苦笑いする。
「damn it(しまった)、もうそんな時間か。
全然気付かなかった」
あちゃー、と落胆の声を上げる誉に四鬼はマグライトを消しながら続ける。
「分かったらさっさと帰宅しろ。
どうせ貴様が持ち帰る予定だろう?三枝」
「ん、えぇ、はい。
しょうがない、皆。
今日はもう終わりにして帰ろう。
残りの分は俺と仁王と雲雀がやっとくわ」
誉が手を叩きながら号令を掛けると、役員達がぞろぞろと帰り支度を始める。
手持ちの資料の束を揃えながら仁王がぼそりと呟く。
(なんぞ、また"アイツら"にやらせるんか)
(お前な…人聞きの悪い表現するなよ。
俺は日中外に出たがらないウチの"同居人達"に仕事を作ってやってるんだぞ?)
(そうじゃけど、何も態々俺等三人でこなす言わんでも良かろ)
なんて、二人がひそひそと囁き合っている間に役員達は次々に生徒会室を後にし、
最後に残ったのは四鬼教諭と昴、仁王、そして生徒会運営委員である相良宗介(サガラソウスケ、通称・セガール)と千鳥かなめ(チドリカナメ、通称ちーちゃん)だった。
最初のコメントを投稿しよう!