第一章 転校生現る

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草壁が゙まだと再度を表すように誉が八十神高校に入学してからこれまで年間約二十数回程、変質者及び犯罪者の検挙に少なからず力を貸している。 が、 毎度毎度その捕物帖の度に校舎や付近の建築物を破壊する校風委員会公認の゙処刑人゙や四鬼の被害が多く、 最近では予算が当てられないと捕まえた犯罪者に゙制裁゙という名の八つ当たりをしている。 その八つ当たりの所業は、かの某鬼畜眼鏡の社長も押し黙る様な手口が主立っている。 さて、ここで現在会話に参加していなかった誉はと言うと… 「…一つ積んでは父が為、」 ぴちょんっ 「…二つ積んでは母が為、」 ぴちょんっ 「…三つ積んでは故郷の、兄弟が御霊の為に積む。」 ぱちゃんっ!! 「……… さて今回はちょっと趣向を凝らして、古代インドから伝わるアーユルヴェーダ式拷問を試してみた訳だけど、どうかな?」 にこやかに笑う誉の右手は白い陶磁の瓶を微妙な角度で傾け、一定のリズムを持って中の液体を少しずつ…少しずつ…一滴一滴の単位で下へ垂らしている。 左手は天井から吊り下がる頑丈そうな鎖をしっかりと握り、その鎖は天井に設置された滑車に繋がり、その先は…。
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