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「ギャハハハッ、相っ変わらず酷ぇお仕置き考えンの好きだよナァ~黒豹チャンはヨォ。ナァ、ジジィ~?」
「ア゙ァ゙?…何か言ったかヒヨォ。俺ァ頭がギリギリしてきた…」
長い金髪の細身の男と、短い黒髪の筋肉質な大柄の男の足と腰が細い縄で幾重にも括り付けられていた。
その様子をマジマジと上から下へと眺めた後、雲雀は深くため息を吐いた。
「霧緒、郡司。あと一時間したら草壁に降ろして貰いなよ。あぁ、帰る前に始末書と報告書は提出しなよ、でないと明日君たちの命がないよ」
言いたい事を言い切ると、雲雀はそれじゃあ…と一言置いて部屋を出、さっさと下校して行った。
「…相変わらず自己中心的じゃな、恭弥の奴。一応自分の所の委員じゃろうに」
「いや、俺もこいつ等が自分の部下だったら見放して帰る事を選択するぞ」
にべもない仁王と四鬼の発言に再び郡司が大爆笑していると、それまで静かだった誉が不意に右手を掲げて指をパチンと鳴らした。
ガラガラガラ、と金属が擦れる音がしたと思った時に二人を吊り上げていた鎖がジャラリと降ろされた。
「イテッ!?」
「…まあ、お前等の事だからこんなお仕置きしても意味無いだろうし、もういいや。今日は帰っていい。
あ、報告書と山田のおいちゃんに謝罪すんのは忘れんじゃねえぞ」
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