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桜咲き誇る春。
ある一人の男の発言で、大騒ぎとなる。
「そうだ、お花見をしよう!!」
大鳥の思いつきの発言に、乗り気になった榎本や伊庭達は、すぐに五稜郭内で桜が咲いている場所に酒や食べ物を持ち出して宴会となった。
思い思いの所で騒いでいる様子を見て、島田は頭を痛めていた。
「し~まだ、飲んでるか?」
ご機嫌で肩を組んできた土方の顔はいつもと変わらない。
しかし雰囲気はいつもと全く別人で、陽気だ。
島田は、酒を飲むなと土方に注意していたのだが、少し目を離した隙に飲んでしまったらしい。
「飲んでませんよ」
はぁ、とため息を吐きながら、これ以上飲ませまいと持っている湯呑みを奪う。
「あぁ~…何すんだよ?」
まだ飲み足りないらしい土方は、島田から湯呑みを取り返そうとする。
「飲むなって言ったじゃないですか。これ以上飲むと、貴方寝るでしょ?誰が運ぶと思ってんですか?ぶっちゃけ土方さん、重いんですよ」
過去、色んな場面で土方をおぶった事のある島田。
体格の大きい島田は、土方を重いなどと思った事はない。
だからといって、羽目を外され過ぎては困るのだ。
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