ああ、どうしよう？

どうしよう？

とりあえずキッチンからは出て、リビングに来てみた。茶色いソファーに勝手に座って、やっぱり気がつかなかったけど付いてたテレビを変えてニュースにしてみる。

真面目そうなアナウンサーが読むのはどうでもよくはないけど、直接私には関係してこない感じのつまらない内容ばっかり。まぁでも、一応ニュースが受信できる場所にいるのが分かった。日本なのはさすがに分かる。女の人は日本人だったし。

テレビはそのままにして、部屋をうろつく。凄いものは特にない、あ、新聞があった。手に取ってみると、今朝のでまだ新しい。タイムスリップとかじよないんだね、私がしたのは。

で、で、ででで。
独り言を言って、ふらふらとまたソファーに戻る。「ああ、どうしよっかな？」最初らへんのよりも、軽い感じに聞こえるのは気のせい。

正直女の人はどうでもいい。最初はすこしパニックしてて、私が殺しちゃったんだとか思ってたけどよく考えたら勝手に死んだんだし。悪意も縺れた恋人関係ってのもない。指紋も直接触ってないし、仮に検証されても私は犯罪を過去に起こしてないからまず捕まることはないだろうな。

でも、いくら赤の他人でどうでも良くても死体と一緒に屋根の下で一晩なんて絶対嫌だ。怨念とかで幽霊とかには弱いタイプだし、現実問題腐るはず、死体って。

喉が渇いて、冷蔵庫から勝手に飲み物を頂戴することにした。良心が多少なりとも痛むけど、残念私には心がない。炭酸があったからそれを選んだ。ダイエット用だ、あの人結構細かったのにね。いや、そういう人こそ気をつけてるのかな常日頃から。

ペットボトルから直に口をつけて甘ったるい液体を流し込んで、警察に電話しようか考える。ってか常識的に人間的にしなきゃいけないって感じかな？うーん、どうしよう？