ああ、どうしよう？

えっと、確認。

しばらくぼけっとしていた。

だって、ねぇ。いきなり知らない場所に行っちゃったかと思えば、次はまた学校に戻ってきた。

私は自発的に何か移動とか、そういう身体を動かして行動はしていないのにも関わらず、だ。うーん、謎。

でもここは保健室で、私はしっかり存在しちゃっている。一応引っ張った頬も、痛くて夢なんかじゃなくて、って何回確認しても、やっぱり意味不明。

「よし、落ち着こう」

深呼吸、１２３。ドントウォーリー、大丈夫。冷静になって、考えてみよう。

さっき私はこの突発性移動症候群(他に言い方が思いつかない)を起こす前に、何を考えて何をした？

友達にメール。
これはまぁいつもしているし、内容的にもおかしいとこはない。授業中にメールっていう点を除けばだけど。

眠いって思った。
そう、これはすごい強く考えた。あー、眠いなどっかベッドのあるところで寝たいなぁって。

ベッド？

保健室で、ベッドの上に？

ひょっとして、これ？

私が想像なり、そう考えたり感じたりしたから、移動した？

「スタンド能力的な………？」

口にして、うわなんて厨二病って思ったけど、そうだとすればこの不可思議っていうか訳分からない現象の説明もつく。