~ 第三章 多事多端な生活 ~

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 孤立無援となった清明が呻き声を挙げているのになんだか罪悪感を覚えたエルは、フォローに回ろうと声をかけようとして、 「エル・ヘンリット。貴様、人間なんぞと一緒に行動して何やってんだ!」  新たに現れた存在によってその先を続けることなく、口を開けた所で止まってしまった。  急に大きく感じた気配。  最早気のせいや、やはりいたのだと言う思考など必要無く、そして関係無く、振り返った先にそれはいた。 「ユリー、さん……どうしてここにっ」  エルが声を詰まらせながらいた呟きは、相手に届いたのか届かなかったのか、誰にも分からない。  分かるのは、 「武天部署所属、ユリシーズ・カヴィル。天界の命によりお前を粛清しに来た。覚悟しろエル・ヘンリット!!」  言われた本人である武天使、ユリシーズ・カヴィルただ一人であった。
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