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『やあ、シロウサギ。知ってるかい?知ってるかい?ねえ、知ってるかい』
「うるさいよ、千年樹。僕は静かに歩きたいんだ」
森の中にそびえ立つ千年樹。
なんでも知っている千年樹は、誰かが通るたびに声をかける。
そして、真実を告げるのだ。
『知ってるかい?君はもうすぐ、この森から出て行ってしまうんだよ』
「そうかい。それは良かった。」
シロウサギは去って行った。
千年樹の言った通り、すぐに出口へ辿り着いた。
『ああ、行ってしまった。』
『知ってるかい?ねえ、知ってるかい?』
『ひとりは、さみしいんだよ』
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