ひとりぼっち

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『ああ、さみしい。みんな私を置いていく。知ってるかい?ねえ、知ってるかい?私はここから動けないんだ』 千年樹は考えました。 『知っている。私は知っているんだ。』 どうすれば、独りにならないかを。 『私は知っている。なんでも知っている』 「おや、シロウサギじゃないか」 「やあ、クロウサギ」 「どうしたんだい?君は僕の前を行っているはずだよ」 「それが出口が分からないんだ」 「千年樹が教えてくれるだろう?」 『おや、クロウサギ。知ってるかい?ねえ、知ってるかい』 『君は、この森から出られないんだよ』
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