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驚いた淳は、慌て身体を起こすと辺りを見回した。
しかし、自分の近くには誰もいない。
波か風の音を、聞き間違えたのか…?
などと、考えていると。
『おーい、日がくれちゃうぞぉ!!』
『淳の下手くそ~』
仲間達のヤジが耳に飛び込んできた。
『うっせ!! バ~カ!!』
後ろを振り向き、怒鳴り返した後、もう一度、岩の間に手を入れようとした。
すると、やはり微かではあったが、女の子のすすり泣く声が聞こえてきた。
どうやら、近くにある大きな岩の陰から聞こえてくる。
淳は立ち上がると、その岩に近づき、恐る恐る背伸びをしながら、後ろを覗き込んだ。
【誰か】が隠れていると思っていたからだ。
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