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仲間はすぐに、
『淳、お前、みんなを待たせておいて、人形遊びしてんのかよ』
とニヤニヤ笑いながら、冷やかす。
『んなワケないだろ。人形が落ちてたから…』
『そんな汚ねぇ人形なんか、捨てちまえよ』
仲間は淳の手から人形を引ったくろうとする。
『ちょっと、待てよ!!』
淳は慌て人形を背中に隠す。
『何だよ、お前。やっぱ、女みたいに』
『違うって!!』
そこまで言うと、淳は黙った。
捨てるなんて、可哀想な気がする。しかし、それを言ったら余計に馬鹿にされてしまう…。
そういった、思いが言葉を詰まらせたのだ。
淳はどうして良いか判らずに、おずおずと視線を下げた。
穏やかな波に揺られたのだろう。
岩と岩の間からゴムボールが、流れ出てきている。
心の中で、ラッキーと叫びながら、ボールを拾い上げ、
『良いから、続けようぜ』
と仲間の背中を押す。
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