一章 第一話

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「おお、そうだったな。 気を取り直して………、オホン」 わざとらしい咳払いを一つすると、再び紙を捲る 未だに漣はワイちゃんの上 器用にニンジンの皮を剥いていた 「つか、ミーちゃんっていつも夜呉スーパーから帰って来れねぇよなぁ~」 段々と肺が圧迫され、酸欠を起こしているワイちゃんの手から紙をひったくったリックは、 盛大なため息を吐く 「じゃあ、普通にその帰途を探れば良いんじゃないかしら?」 エレンもその紙を覗き込みながら呟く 「つーか、スーパーからつっちーらの家まで一本道なのに、どうやったら迷うのかしらね」 そっちの方が心配だわとエレンは笑う 「とりあえず親父がくたばってる間に行くぞ」
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