何と言う事も無い平凡な生活

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……学校だ。 起きたばかりの気怠さを頭を振って覚まそうとしながら布団をよける。 ベットから降りる時に首に掛かった大きめの何かがじゃらりと音を立てて動いた。 ……ん? なんだこれ? 見るとそこには鎖と透明な石。 ……あぁ、したまま寝たんだっけ? 流石に学校にはしていけない。 鎖を持ち上げ外そうとする。 だが、外れなかった。 ……あれ? なんだこれ。 もう一度挑戦する。 だが、掴んだ鎖は重くは無いのに力が抜けた様に持ち上がらなかった。 ……持ち上がらないって何だよ。 ぶつかってもいないし重くもないのに……。 ……呪具? いやいやいやいや! 有り得ねぇ! 有り得……有り得ないか? いやでも外れないってことはかなり高位の呪具だぞ? そんなもんがあんな所にあるわけない……。 いや、それより呪具だとしたら効果は何だ? まだ何にも変化は無いはず。 となると後から効果出てくるタイプか? いや、それだと…… 「アレウスー!!遅刻するわよー!」 考えているといつの間にか時間が経っていて、俺は母親に声を掛けられて時間ギリギリなことに気がついた。 えっと、服着替えて、飯食って、歯ぁ磨いて……。 ……いいや、今日は遅刻しよう。 ゆっくり着替えるか……。
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