それぞれのプロローグ

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「アラン、入りなさい」 ギルドの議長室。 俺はギルドマスターに呼び出しを食らった。 「めんどくさいんだよ、クソジジイ!!」 しわくじゃれた老人に、俺は躊躇なく暴言を吐き捨てる。 「悪いな、アランよ。しかしコレは任務の話なんじゃがな…」 知らんがな!! そう思いながら話を聞く。 「魔法学校に通ってもらいたいのじゃが」 「断る、ジジイ!!」 ジジイの呼び出しがあると、何時も厄介な仕事ばかりだ。 前は、復活した魔王の討伐だったし、その前はサタンとルシファとリヴィアタンの同時討伐…。 きっと今日も一筋縄では行かない仕事だろう。 「国王からの命令じゃ。拒否は出来んぞ?」 国王だと? 「姫が魔法学校に入学するらしく、ボディガードをして欲しいらしいのじゃ。ついでにお前さん、学校に通っとらんかったじゃろ?」 一石二鳥じゃ。と言わんばかりに薄気味悪い笑いを浮かべる翁。 死ねば良いのに…。 「もし断った場合は?」 「即、死刑じゃなぁ~」 国王めっ!!俺になんの恨みが!! 「やってくれるか?」 「やるしかねぇだろ!!」 フフ、と笑いながらギルドマスターは言った。 「『全帝』のお前さんなら、簡単な仕事じゃろ?」 「その名前はプライベートじゃ出すなよ、クソジジイ」 『全帝』と呼ばれた最強の少年は、こうして魔法学校に通う事になったのだった。 ☆ ☆ ☆  
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