4449人が本棚に入れています
本棚に追加
「うわっほぉぉ!!で―か―い―!!!!」
わいは名門魔法学校の校門を見上げて叫んでた。
いや。もうね、学校どころか城やで?ホンマデッカいわ。
聞いた話やと、学校の前に砦があったらしいんや。
昔。ホンマに気いの遠くなるような昔に魔法大戦があったらしい。そん時の残りらしい。
めっさカッコぇえ!
「君も転入生?」
「ほえ?」
ワイの後ろからボーイソプラノみたいな高い声がした。
振り向いた先には、黒い服で身を纏う少年が一人。
――ま、まさか!?
「あんさん、巷で噂の男の娘って奴ですか?」
それはさらさらの髪質に、クリリとした大きな瞳。
男装させた女の子みたいな男がおったんや。
「え?はい。確かに僕は男ですが…」
現物の男の娘が見れるなんて、魔法学校、来て良かった~。
「あんさんも転入生?」
「あ、はい。僕も今日から、転入する、…………レイ・ライトです」
「そっかぁ、いま此処出会ったのもなにかの縁やな。転入生同士仲良くしましょ~」
「……えっ!?」
レイと名乗った少年は、驚いたような顔をした。
「どないしたん?」
レイは、驚いた声で言った。
「だって…、だって僕は“レイ・ライト”ですよ?」はぁ?
どゆこと?意味わからんわ。
「レイ・ライトがどうしたんや?」
「だって、落ちこぼれのレイ・ライトですよ?」
落ちこぼれ?
「そりゃどういう事や?」
最初のコメントを投稿しよう!