電話

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プルルルルル プルルルッ カチッ 『昂?』 「愛美~?どしたん?」 『今ちょっといい?』 「ええよ?なに?」 『最近なんか大丈夫?』 「え~?どうゆう意味??(笑)」 『いや、特に意味はないねんけど(笑)最近なんか変じゃない?今日だって泣いてたし、こないだも泣いてたから…』 今日は2人で映画を見に行ってその後いつもの公園で話していたら昂が突然泣き出したのだ。理由を聞いても何も答えない昂を私は抱きしめることしか出来なかった。以前にも同じようにことがあって、凄く心配した。 「・・・」 『言いたくない?』 「ううん」 『うちに関係ある?』 昂は何も応えなかったが私には電話越しに軽く頷いたように思えた。 『関係あるんやね』 「うん。」 『でも話したくない?』 「・・・」 それから30分くらい経っただろうか 2人とも何も話さず、ただずっとお互いの吐息を近くに感じていた。 「愛美…」 『…ん』 「俺な…お前に話さなあかんことある」 『うん…』 そう言った昂の声は少し震えていた。 そのとき私は何かを悟ったのか全てを受け止める覚悟をした。 「俺なぁ…」 『…ん』 「白血病やねん」 心臓が止まるかと思った。 『治るの…?』 「・・・」 『死ぬの…?』 「・・・」 ガチャッ タッタッタッ 私は部屋を飛び出して階段を駆け下りる。 行くあてもなく玄関を飛び出し、たどり着いたのは昂といつも待ち合わせする公園。
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