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「ウソ付きをみんなで懲らしめる。男女とか、関係なくってのが理由」
「イヤ、無理っす」
誰がウソを付こうと、桑田に実害がない以上彼は協力などする気にもならないからやんわりと断る。
「佐藤……俺、それはチカラになれんわ」
「ふ~ん、いいのかな? 信楽木の肩をもつ気ならさ、あんたも的にするよ?!」
桑田の意思など興味がなさそうに美紀は言う。
「なんだって……やれるならやってみ!」
こんな風に脅されて、桑田は黙るほどお人よしではないから美紀の理不尽な威圧を跳ね退ける。
「桑田君--腕力じゃ敵わなくてもね、女子で結託すればあんたなんかすぐオンナの敵にするくらい訳ないの、解る?」
最悪の通告が桑田に突き付けられた。今の美紀ならやり兼ねない。これにはさすがに逆らえなくなるが……
「無理だよ、他のヤツが……」
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