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クラスの女子達の陰湿なイタズラが鳴りを潜めた。
あきたのか? どうか知らないが、バカ者共を相手にする煩わしさから開放された綾は、平和な時間を過ごしていた。
「ネエ、美紀……アイツ余裕こいてるけど」
「いいんじゃない? どうせ今だけだし」
次の準備を水面下で進めている美紀は、つかの間の平和を満喫している綾がこの後どうなるのか? 想像して悦に入る。
私を見る女子達はなんか不気味だけど、アイツらがやれる事なんかタカが知れてる。お前らに絶対負けるもんか!
決して表に出さない、グツグツとたぎる怒りと負けん気。
だが1対1ならともかく……綾は見くびっていた。数の暴力がどれだけ恐ろしい事かを。
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