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その日の昼休み。美紀はカーニバルに参加していない最後の一人と話をしていた。
「ネエ森谷さん。そろそろアタシ達とさ……足並みを揃えてくれないかな?」
美紀を中心に、森谷と呼ばれたその娘は、数名の女子から囲まれていた。
「なんでワタシがバカな事に加担しなきゃならないかな?」
数で優位に立ってるつもりの美紀達は、まさか森谷が盾突くと思わなかったから二の句を出すのに詰まる。
「森谷……ウソ付きを懲らしめる事のどこがバカな事?」
「それはあんた達がみんなでやっている陰険な行為を正当化する為の言い訳じゃない!」
ワタシはそんな愚かしい事に参加する気もなければ話に耳を貸す気もない。
「あんた達さ、一人じゃ信楽木さんにな~んにも出来ないクセに!」
森谷は、数で掛からなければ綾に何も出来ない弱虫な卑怯者の図星を指してから、彼女達全部にキツイ視線を送る。
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