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同時刻の昼休み。
綾はとある中庭で一人景色を眺めていたら、そこに良く見知った二人の女の子が彼女の側へとやって来た。
「綾、お前一人なのカナ?」
「こんな所で黄昏れてるなんて珍しいにょ!」
クラス替えから暫く疎遠になっていた綾の幼なじみで親友、関谷と工藤の二人だった。
私は自分がこの二人、ター子とさやに会っただけで癒されてるって自覚した。
綾本人の知らない所で始まった……クラスメイト達とのイザコザが彼女から穏やかな日々を奪い取り、友達と交わしていた、普通の会話すらも出来なくなっていた。
「しばらくぶりだね、ター子、さや」
当たり前だった友達とのコミュニケーションが私から無くなってしまった。それがどれだけ大切な物か! この二人から知らされた気がした。
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