オオカミ少女

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 話し合いによる解決はもう出来ないと悟った綾。  黒板に刻まれた悪意を掻き消した後、その場にいたクラスメートだった人達の顔全部を覚えて、教室から飛び出した。  なんで……何がどうなってこんな事に? 私が一体何をしたって言うのよ!?  つい数日前まで普通だった日常が、綾に解らない理由で異質な事態へと変化した……  さや……ター子--  私どうすれば良いかな?  今からどうやれば良いのかな!?  綾はクラス替えで別々になった二人の親友を想い浮かべる。  しかし負けん気だけはハンパなく強い彼女は友人達に頼るのではなく、自分の力で解決する道を選ぶ。  数でしか、自分に向かって来れない卑怯な奴らに負けるか泣くかと思いながら。
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