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在庫は限りなく0に近いだろう。
(考えてもしょうがないか)
空を見る。夜空が広がり星が無数に浮いている。
(綺麗だな)
その中でも、一番目を引いたのは満月だ。月光が輝き、地上を照らしている。
ゲームが買えないかもしれない不安を、満月が取り除いた気がした。
それほどまでに神秘的だった。
「やっぱり寒いな。もうちょっと着込んでくればよかった。」
小さな後悔と共に、時間が過ぎるのを待つ。
このゲーム屋が開くのはAM8:00。
それまでは寒い思いをしなければならない。
~♪♪
晃の携帯が鳴る。
(……章俊か)
章俊からの電話だった。
「もしもし」
「もう並んでるのか?」
「当たり前だろ?」
「だろーな。俺も並んでるぜ!!」
「そうか。…ゲームが買えたら、また電話する」
「おう!!…ならまたな」
章俊の言葉を聞き、晃は電話を切る。
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