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昼休み、花音と食堂で昼食を食べていると、隣で食事していた 二人組の女性社員の話が耳に入ってきた。 「聞いた?昨日新しく来た総務部の主任。美人なんだって」 凛のことだ。 「へぇ~。彼氏いるのかな?」 「なんかね、そこの部の男が昨日の歓迎会で早速アプローチしたんだって」 「なんて?」 「主任に"俺主任みたいな奥さんいたら嬉しいっす"的な」 「ずいぶんストレートにいくわね」 「そしたら、"恋人がいるからその願いは叶えてあげれない"みたいな」 「ははは~残念~」 .....恋人..... そんな二人の笑い話が私には深刻な話にしか聞こえない。 恋人いるんだ..... そうだよね、やっぱりいるよね... まだ好きなんて感情持ってた私が馬鹿だった。 自分勝手すぎた... 気づくと、涙が溢れていた。 「ちょっ、どうしたの!?」 「ゴメン...」
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