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それなのにあの馬鹿は…!!
あいつは気付いていないだろうけど、ウインクをした時、周りにいる野郎共は顔を真っ赤にして前屈みになっていた。
普段妙に鋭いくせに自分のこととなるとてんでダメなお前に、何度振り回されたことか。
それでも、お前が好きなんだからしょうがないか。
惚れた方の負けだってことだろう
翌日、登校するとなにやら人だかりが出来ていた。
隣にいた紬が仕事はえーな、なんて呟く。
なんのことだ?
近付いてみれば掲示板に貼り出された写真の数々。
あ、あー!!
これ、昨日の…!
それは皆のコスプレ写真だった。
いつの間に撮られてたんだ!?
ふざけんなよ!
剥がしてやる、と自分のを探してみれば、写真部1!オススメ!と大きく貼られた紙の下には紬のナース姿が。
……あ、あー…消え失せろ煩悩……
じゃなくて!なにノリノリで写ってんの!?
隣で紬は「完璧なアングル。GJ写真部」と絶賛している。
だからお前はっ!!!
がしがしと頭を掻き、ご自由にお取りくださいと書かれた箱からプリントを取り、名前を記入する。
クソッ…五万たけぇーな………
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