第七章

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それなのにあの馬鹿は…!! あいつは気付いていないだろうけど、ウインクをした時、周りにいる野郎共は顔を真っ赤にして前屈みになっていた。 普段妙に鋭いくせに自分のこととなるとてんでダメなお前に、何度振り回されたことか。 それでも、お前が好きなんだからしょうがないか。 惚れた方の負けだってことだろう 翌日、登校するとなにやら人だかりが出来ていた。 隣にいた紬が仕事はえーな、なんて呟く。 なんのことだ? 近付いてみれば掲示板に貼り出された写真の数々。 あ、あー!! これ、昨日の…! それは皆のコスプレ写真だった。 いつの間に撮られてたんだ!? ふざけんなよ! 剥がしてやる、と自分のを探してみれば、写真部1!オススメ!と大きく貼られた紙の下には紬のナース姿が。 ……あ、あー…消え失せろ煩悩…… じゃなくて!なにノリノリで写ってんの!? 隣で紬は「完璧なアングル。GJ写真部」と絶賛している。 だからお前はっ!!! がしがしと頭を掻き、ご自由にお取りくださいと書かれた箱からプリントを取り、名前を記入する。 クソッ…五万たけぇーな………
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