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日本にある、とある県の、
とある町にある、某学園にて。
――――――
―――――
――――
ドタバタとした足音が廊下から伝わって来る。
それに続けて力任せにドアが開いた。
そこにぴょこぴょこ跳ねるように駆けてきたのは少女。
淡い栗色をした髪はポニーテールのようにまとめられていて、それがちょうどその名前のように揺れていた。
「ねぇねぇ、絶対に!」
ドア開くと同時、開口一番にそう叫べば、数多くの生徒の中から、黒髪を長く伸ばした1人の少女に向かって駆けて行く。
「ぜーったいに!!
恋に効くおまじない知らない?
ねぇ、結花(ユイカ)ちゃん?」
そして、先ほどの少女は、窓の外に広がる無駄に青い空を見つめている黒髪の少女に問いかける。
「……知ってるけど。」
対して問い掛けられた黒髪少女は無愛想にそっぽを向いた。
「知るわけな…――って、ぇ!?
お願いっ! 教えて!」
「……嫌。」
「あぅ~っ!
結花ちゃんっ!?
一生のお願いなんだよっ!?」
「……関係ない。」
それだけ言えば結花と呼ばれた黒髪の少女は無表情のまま、再び青空を見つめた。
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