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「そうですよ!僕はもう行きます!ラニタ!ちゃんと落とし穴片付けてくださいよ!」
そう言って、ロリスは慌てたようにそのまま校舎に向かい飛んでいった。
「先生遅刻するなよ!」
短く無造作に切られた、クリーム色の髪を風になびかせラニタはその背中に手を降った。
「さてと♪」
どこからともなく、杖を取りだし、地面をつつく。
白い長い杖、二股にわかれた先には宝石がついている。
一目で分かる、最高級の杖だと。
つつかれたのを合図に、地面は独りでに揺れ穴が塞がれていく。
やがて跡形もなく、穴が塞がったところでラニタは地面から杖を離した。
「よし♪いくか♪」
輝く笑顔で、校舎に向かい走っていく。
ここはシャインスクール、世界最高の魔法学校。
一流の教師が、一流の生徒を育てる。
ラニタはその中でも首席を誇る。学校始まって以来の天才だ。
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