~ 女神が目覚めた日 ~

13/13
12人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
「だから、その手段があると言ったら?」  腕を組み上空の彼女は、私達に再び問い掛ける。 「平和なこの都市に、そんなものある訳無いじゃない!!」 「疑り深いわね。  ――いいわ、見てなさい!」  溜め息混じりに、彼女がそう言って静かに目を閉じると、窓の外が七色に輝きだした。  オーロラのような光の中から、現れ出た物――。  烏帽子(えぼし)を被ったような頭部から、細いワイヤーのような物が、髪の毛のように、風にたなびき、白銀の装甲は眩しく輝いていた。  胸の突起とくびれのあるスリムなボディは、女性を連想させる。 「――綺麗……」 「これが精霊機神(ゼロフレア)よ!」  感嘆の声を上げる私に、彼女は自慢気な声で応えていた。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!