1章「出逢い」

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(秋咲篠夏side) 日和君達が出て行った後。私は一通り日和君の家を見て、リビングにあるソファーに座った。 自分の家とは違う部屋。 まるで、新しい世界に来た気分になっていた。 「…本当に…水稀日和君だったんだ」 テレビの中だけでしか見た事の無い日和君。 何時も笑顔で、気さくで、優しくて……私が持っていない全てのものを、日和君は持ってた。 幼い頃からずっと憧れていた。 だから…だから、少しでも知りたかった。 日和君のこと。 何でもいい…少しでも日和君のことが知れれば、良かった。 だからこんなワガママを言ったの… 「…ごめんなさい…坂本さん、日和君」 だけど…これが最後だから。 こんな子供みたいなワガママは、これが最後。  
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